フリーランス活動をしている中で、日々様々な企業や個人の方に向けてメールを送って営業活動をされている方も多いと思います。
私はしがないフリーランスですが、それでも週に何件かは営業メールをいただきます。
独立したての頃は一通一通丁寧にお返事するようにしていたのですが、流石に業務が回らなくなってきてしまったので、心苦しいですが今では返信する営業メールはその中の5%に満たないくらいの割合になっています。
では、忙しい中でも返信したくなるその5%のメールと逆に恐縮ながらお返事できていないその他の95%のメールにはどのような違いがあるのか、私の感想をまとめてみました。
返信の来る営業メールと来ない営業メールの違い
返信をしたくなる営業メール、逆に返信をつい見送っていまう営業メールの違いは以下の差だと考えています。
- ターゲティング/パーソナライズ
- 具体性
- 専門性
- 自信
以下で詳しく解説していきます。
返信の来る営業メール① ターゲティング/パーソナライズされている
自分のどこを見て興味を持ってくれたのだろう?と疑問に思ってしまうメールはあまり返信できていません。言い換えると無差別に営業メールを送っているのかな?と感じるメールです。
メール文や営業資料からあまり自分のブランディングや実績との親和性を感じず、職種など広い括りだけを見て片っ端からメールを送られているように感じると、この方に仕事をお願いしてもミスマッチを起こしてしまうのではないか?と感じてしまい敬遠してしまいます。
逆に、返信したくなるメールはこちらの実績や理念を見てくれて、手紙のように自分の言葉で感想を伝えていただけるメール。何で連絡をいただけたかが分かるメールです。
そういったメールをくださる方にはいつか条件の合うお仕事があれば依頼したいと思うし、すぐにお願いできるお仕事がなくともお返事を差し上げて良い関係を築きたいと感じることが多いです。
パーソナライズしたメール作成は手間暇も掛かるので商材や営業戦略によっては向かない場合もあるのかもしれませんが、私は営業メールを送るなら何に共感したのかが分かるメールになっていた方が、返信や成約に繋がりやすくなるのではないかと思います。
返信の来る営業メール② PRに具体性がある
返信したくなるメールは一つ一つの情報の具体性が高いです。
知名度の高い取引先や受賞歴などがあれば一番話が早いですし、そういった華々しい実績がなくても、これまでの仕事でどのような成果を上げたか、一つ一つの実績でどのような点にこだわったか、普段の仕事プロセスの中でどのような点に工夫しているか、ということがメールや資料の中に盛り込まれていると印象が全然違います。
例えば、丁寧な仕事をウリにしている方が、納品前の品質チェックリストを同梱してくれたことがありましたが、こういった一工夫はその人の仕事ぶりが垣間見えて好印象でした。
逆に返信を見送ってしまいやすい例としては
「Web制作を通じて世の中に笑顔を増やしたい。」
「お客様の要望を汲み取り、商品の魅力を言葉で伝えられるようなライターになりたい。」
のように、内容が曖昧、ポリシーのスケールが大きすぎる、PRポイントが当たり前すぎるようなケースです。
本気でそういったビジョンを思い描いているのであれば、例えば
・クライアントの要望を汲み取るために普通よりも詳細なヒアリングシートを用意して入念なヒアリングを心がけている
・少しでも良いアウトプットに繋げるために必ず複数案の提案をしている
・与件にないことでもお客様にプラスになると思ったことは積極的に提案している
など、普段の業務の中で行なっている工夫があるはずなので、そこをPRした方が返信が来る可能性が上がると思います。
そういった語れる工夫が何も思いつかない場合は、そもそも営業以前に選ばれるための材料に乏しい状態である可能性が高いので、まずはそういった材料を作ることを意識して動いてみるところからはじめるのが良いと思います。
チェックシートなどであればその気になれば1日で作ってPRに追加することができると思います。
返信の来る営業メール③ 専門性の高さを感じられる
これは言うまでもないですが、仕事を依頼するときはその人の持つ専門性に期待して依頼をします。
なので、営業資料から読み取れるスキル感だったり、クリエイター職であればポートフォリオの作例などを見てクオリティが高かったりその人の個性を感じれば、一度お話をしてみたいと感じます。
逆に、実績を見てスキル的に難を感じてしまう場合は、ご依頼できる可能性を感じられずお返事に繋がらないケースが多くなります。
こればかりは一朝一夕で何とかできるものではないので、本質的な解決のためには日々地道に勉強やスキルアップに取り組んでいくしかありません。
現時点でスキルが低いなら見栄えにこだわる
しかし、同じスキルであってもプロフィール写真や営業資料/ポートフォリオのデザインにこだわると見え方が全然変わってくるので、速効性のある対策としてはまずはそういった見栄えの部分から取り組んでみるというのもおすすめです。
ご自身でデザインや写真の心得があれば自分で頑張るのもいいですし、クリエイティブスキルに自信がなければココナラなどでデザインが得意な方に発注するというのも良いと思います。(PR
ご自身で頑張るのであれば、まずはデザインの4原則というものを意識して整えていくのがおすすめです。デザインの4原則とは近接、並列、反復、コントラストという簡単な法則に従ってデザインをするだけで見違えたように綺麗なレイアウトが組めるという法則です。
以下の本で詳しく解説されています。(PR(2回目
嘘や誇大広告はトラブルの元ですが、フリーランスでやっていくならある程度見え面を意識したPRやブランディングをすることは大事だと考えています。
第一印象を良くできるとやっぱりお客様やパートナーさんからの反応も変わるし、世界が広がります。
フリーランスも群雄割拠の時代になってきているので、その中で見栄えで差別化できるというのは様々な場面で効いてきます。騙されたと思ってよければ一度試してみてください。
返信の来る営業メール④ 仕事への自信を感じられる
営業していく上では自信も大切です。
といっても「どんな案件でも絶対途中で投げ出しません!!」「納期は絶対守ります!!」みたいなアピールは逆に不安になるのでやめた方がいいです。笑
途中で投げ出さないのは当然のことなので、わざわざそんなことをPRしてくるって逆に大丈夫か・・?と感じてしまいます。
そういった自信ありますアピールはそこまで必要なくて、自信のある部分は淡々と述べるだけにした方がむしろ真実味を増して感じます。
それよりも大事なのは自信のなさを感じさせないことだと思います。
例えばよくあるのが「報酬は貴社の予算に合わせます!」とか「土日や夜間も稼働できます! 」「まずはお試しでもいいのでご依頼ください!」のようなPR。
これは相手がお願いしやすいように選ばれる理由を作っているので一見良さそうに感じる方もいるかもしれません。
しかし、発注する側の気持ちとしては、こういった希望条件を自ら下げるようなPRをしているということは希望単価未満やハードワークが必要な仕事でも受けざるを得ないくらい仕事が獲れていないのかな?ということはスキルや経験、あるいはコミュニケーションスキルなどどこかに問題があるのではないか?という不安を抱きます。
安売りして受注をとりにいくというのは営業戦略や事業フェイズによっては完全になしではないかもしれませんが、どうしても搾取思考な方以外から興味を持たれにくいです。
先ほどあげたようにそもそも求めた品質やサービスレベルで業務を遂行してくれるかという心配もあるし、こちらだけがwinになってしまう関係だと長続きしないだろうなと想像してしまうからです。
待遇を下げるなら条件付きで
とはいえ駆け出しの頃だと、本当に希望単価未満やハードワークが必要な仕事でも受けざるを得ないくらい仕事が獲れないんです…!という方もいるかと思います。
そういう場合は、条件付きでの譲歩がおすすめです。
よくあるのは実績公開の許可を値引きの条件にするなど。
本当は先述したように条件を妥協せずにやることが理想ですが、現実にはまだそれだと仕事が獲れない段階であれば、その理想に近づく立ち回りを意識するというのが大切だと思います。
また、しっかりと必要な交渉はする姿勢を見せることで、お互いに良い緊張感を持った対等な関係も築きやすくなると思います。
まともなクライアントであれば、言い方を間違えなければ交渉してくること自体に不快さを感じることはありません。
無条件の妥協はあなたを都合よく使いたいという思考の方には興味を持たれる一方で良心的なクライアントにこそ警戒されてしまい、すり減ることになりやすいので、慎重に。
やるとしてもその後の出口を見据えて一時的な方針にできるように立ち回ることがおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
中には改善に時間が必要なものもありましたが、言い方や見せ方、やり方を少し見直すだけでも改善を目指せるような項目も多くあったと思います。
また、スキルなどは一朝一夕では身につかない分、身につければ長期的に使える財産になります。
ご紹介した内容が、より良いご縁が生まれるきっかけになれば嬉しいです。
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