【年収1000万は当たり前】【3ヶ月でWebデザイナー】インフルエンサーの発信やスクールでよく見るコピーって本当? 現役フリーランスが考察してみた。

フリーランスについて色々な情報を調べていると、インフルエンサーが年収1000万くらいは稼げて当たり前と言っていたり、スクールが未経験から●ヶ月でWebデザイナー!なんて謳っていたり、
フリーランス転身を促すための謳い文句を色々と見かけることもあります。

ちょっとこれは過剰かなーと思う広告もある一方で、コメント欄とかをみていると流石にそこまで不可能じゃないぞ…?と思うことも多かったりするので、数年フリーランスを経験した私の感覚から、それらのコピーはどこまで本当なのかを考察してみました。

フリーランス転身を迷っている方の参考になれば幸いです。

ちなみに特定の方やスクールへの評価をする意図はありませんので、ネタ元は伏せておきます。

年収1000万は簡単?

まずはインフルエンサーの方などがよく言う「年収1000万は簡単、稼げて当たり前」という謳い文句。

数年フリーランスとして活動している私の感覚としては、流石にそこまで簡単ではないです。それなりにハードルは高い。
でも、そんなの一握りの人しか不可能だ。インフルエンサーのポジショントークだ!と捲し立てる人が言うほど難しいハードルでもない、という印象です。

フリーランスと会社員だと求められる能力や特性も異なるので単純比較はできませんが、会社員であれば年収600万円稼ぐのと同じくらいのハードルかな、というのが個人的な感覚です。

会社員で600万円も、時間をかければ誰でも目指せるラインではあるけど、
流石に平均以上の年収だし、努力を重ねながらそれなりの経験や信頼を獲得していかないと稼げない金額でもありますよね。

大手であれば優秀な平社員や小さな部門のリーダー、中小企業であれば管理職になって少し板についてきたくらいの水準に設定されているところが多いかと思いますが、フリーランスの1000万もそのくらいの達成難易度かなと思います。

卒業後すぐに月収30万円の●●に!

次に、スクール系の広告でよく見かけるこういったコピー。
Webデザイナー、映像編集者、エンジニア向けのスクールなどですね。

これは、少なくとも純粋な編集技術や制作スキルを軸に数ヶ月の練習期間でこの金額を稼げるようになると言うのはかなり難しいと思います。

あり得るとしたら、

  • 完全未経験ではなく入校前からすでにある程度その分野への心得があったケース
  • 元々営業やマーケティング、SNSなどの知見があり制作スキルでなくそういったサブスキルを活用して仕事を獲得しているケース
  • 在学している数ヶ月の間に尋常じゃない量の努力や行動を重ねて成長したケース(クラスの中でも目立って優秀な人)

などだと思います。
こう言う場合であれば月収30万円くらいなら上手くやれば十分稼げると思います。

逆にこれ以外で、卒業後すぐに月収30万円以上稼げるということは不可能とまでは言わないものの限られたケースになる気がします。

ただ、経験を積んでくればそこまで高いハードルというわけではないので、卒業後に2,3年ほど経験を積めば達成できる人の割合も結構増えてくるのではないかと思います。

未経験から3ヶ月で●●に!

これも同じくスクール系の広告でよく見かけるコピー。
Webデザイナー、映像編集者、エンジニア向けのスクールなどでよく見ます。
これは、全然なれると思います。が、肝心なのはその中身ですね。

例えばWebデザイナーであれば、毎日マニュアルに沿ってWordpressの決まった場所に決まった文字を打ち込むだけの仕事をしている人も肩書きはWebデザイナーです。

毎日チェックシートの項目通りに画面を操作してシステムが動いているか確認するだけの仕事をしている人もエンジニアです。(厳密にはテスターですが、エンジニアで括られることもあると思います。)

すぐ独立したもののほとんど仕事が獲れていない、あるいはバイトの時給を遥かに下回るような仕事しか獲れていない場合でも、自分次第で映像編集者を名乗れます。

これらのケースも「未経験から3ヶ月でWebデザイナー、エンジニア、映像編集者」になることはできています。
実際のところ、未経験から短期間でそれらの職種になれている方はこういうケースが多いのではないでしょうか。

テストや保守運用なども大切な仕事なので、それらに誇りややりがいを持って取り組んでいる方を悪く言う意図はありませんが、
私の観測範囲ではこういった職種を目指す方は決まった作業をする仕事よりも創造的な仕事や、新しい技術を使った仕事に憧れている方が多いです。また、後者のような仕事に関わっていった方が後々単価も上げて行きやすいです。

優良な会社に就職しても未経験だとはじめはそういった単純作業から始めて徐々に仕事の幅を広げていくケースは多いので、先を見越した上で先ほど挙げたような仕事から始めていくというのは良いと思います。
しかし、少なくとも、未経験から3ヶ月で憧れているような仕事ができるケースは稀だと思うので、そこは念頭に入れておいた方が良いように思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

結構この手のネタは少しPRが過剰に感じる発信も多い一方で、それらの発信が必要以上に否定されてしまっているケースも多い印象があります。
発信を信じすぎるのは危険ですが、何だか分からないから、不安だからと物事を正しく評価せずに自分の可能性に蓋をしてしまうのもまた勿体ないようにも思います。

大切なのは情報をなるべく正しく捉えること。
スクールやインフルエンサーなどの発信を一概に信じず、でも一概に否定もせず、一つ一つの発信の根拠を考えること。
スクールなどを活用するのであれば、自分のキャリアプランに対して、そのスクールが適切なカリキュラムや教育方針で運営しているかを調べること。

何事でもそうですがフリーランスは特に上面の言葉に惑わされず本質を捉える能力が大事です。

スクールを出たら本当に3ヶ月でWebデザイナーになれるの?という表面的な見方ではなく、
3ヶ月でWebデザイナーという謳い文句の裏にはどんなカリキュラムや根拠があり、そのスクールが生徒をどう導こうと考えているのかを調べる。そして、その考え方が自分のキャリアプランに合った考え方なのかを見極めるという視点が大切だと思います。

結構ポジティブな意見もネガティブな意見も過剰になりやすい界隈ではありますが、
この記事がなるべく情報を正しく捉えて、後悔のないキャリア選択をする助けの一つになれば幸いです。

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